こんにちは、トワカと申します。
「付き合ってあげてもいいかな」という漫画を知ったけど、「面白いのかな?」「正直な感想が知りたい」などと思っていませんか?
今回の記事では、最近読んだ私が正直な感想について記していきます。
大きなネタバレはしていませんので、ご安心ください。
それでは、いきましょう。
総評
個人的評価:98/100
おすすめ度:85/100
個人的には批判する点はあまりありませんが、恋愛の辛い部分の描写が多いため、そういった物語が苦手な方は注意が必要です。
楽しい物語が読みたい人には向いていません。
作者は「たみふる」さんという方で、本作は女性同士の恋愛を描いた作品となっています。
舞台は大学で、物語が進むにつれ学年が上がっていきます。
性的な部分までかなり踏み込んで描かれています。
ベッドシーン自体もありますが、それよりも性欲に対する価値観といった内面に焦点を当てて描かれています。
同性愛だけに限らない人間模様全般について描かれているので、同性愛を特別意識することなく恋愛物として読むことができます。
ですので、恋愛漫画が好きな方にはおすすめです。
良かった点
キャラクターが生きている
抽象的な表現ですが、「キャラクターが生きている」という感覚を強く感じました。
上の画像は主人公の「みわ」ですが、とてもお洒落だと思いませんか?
他のキャラクターも皆お洒落で、作者の並々ならぬこだわりを感じます。
それぞれのキャラに似合う服装や髪型をしていて、現実にいても違和感がないと思います。
また、それ以外にも細かい部分の描写がとても丁寧にされています。
例えば、作中で季節が流れるとともに服装が変わっていく、時間とともに染めている髪の根元の黒髪部分が少しずつ伸びていくなどです。
こういったことから、「生きている」という感覚を覚えるのだと思います。
画力が高い
純粋にキャラクターや背景などのクオリティが高いです。
1話からとても丁寧なイラストですが、話が進むにつれてどんどん画力が上がっている気がします。
また、キャラクターの顔がそれぞれ異なる特徴で描き分けられていて、たまにアニメなどである「同じ顔に見える」ということは全くありません。
性的欲求に対する価値観の掘り下げ
性的欲求はあるよりも無いほうが偉いような風潮を感じる人も多いかもしれません。
犯罪など大きな問題に繋がることが多く、また嫌悪感を抱く人も多い欲求なのは間違いないので難しい問題です。
本作でもその点に触れており、1対1のコミュニケーションにおいてはどちらが偉い・悪いという一方的な考え方では上手くいかないことが示唆されています。
好きな人と肌が触れ合うことで幸せに感じる人や、精神的な繋がりだけで十分幸せに感じる人など様々な人がいます。
本作から、相手の考え方を理解・尊重することの大切さと難しさを学ぶことができます。
感情の描き方が巧み
感情の機微などがとにかくリアルに描かれており、似たような経験がある人は感情移入してしまうでしょう。
ただ、良い点でもあり、同時に人を選ぶ点でもあります。
相手の何気ない仕草や発言に対して違和感を感じた瞬間の表情、そしてそれに対する葛藤など、細かい部分の描き方が本当に上手いです。
特に、主人公「みわ」は取り巻く環境によって雰囲気がガラッと変わります。
上の画像のように、精神的に落ち込んでいるときの表情にも色気を感じさせる部分があり、ドキッとしてしまいます。
人を選ぶ点
生々しい描写
まず1話の冒頭がベッドシーンで始まるように、本作では女性同士のベッドシーンが多く描かれています。
セックスをタブーのように扱うのではなく、飽くまでリアルな作品に仕上げるために描いているのだと考察します。
しかし、そういったシーンが苦手な方はあまり向いていないかもしれません。
読んでいて辛くなるかも
あまりに人間関係の難しさや違和感などの描き方が上手いので、感情移入すると読んでいてしんどくなるかもしれません。
似た辛い経験をしたことがある人は、そういった過去を思い出してしまう可能性もあります。
本作は楽しくハッピーな物語が読みたい人向けではないと断言できます。
まとめ
本作は同性愛の作品であるという点にあまり意識は行かず、純粋に恋愛漫画として読み進めることができます。
ですので、同性愛に対して良いイメージの無い人でも抵抗は少ないと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。